フラットホワイトの午後

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『北欧こじらせ日記』&『北欧こじらせ日記 移住決定編』

癒し系&ほんわか夢叶った系なのかなと思ったら、良い意味で予想を裏切られたかなりアグレッシブなコミックエッセイ。ほんわかイラストが不思議な感じにメルヘンな雰囲気を漂わせつつ、内容は地に足がついたリアルな奮闘記で、移住決定編では思わず涙した。まるでドラマみたい!と思ったら、今秋本当にドラマ化するようだ。

chikaさんの著書『マイフィンランドルーティン100』が大好きで、『北欧こじらせ日記』も楽しみにしていた。既に移住決定編が後編として出ることが決まっているということで、もう夢が叶ったの!?と驚くと同時に(Web連載やSNSは拝見していなかったので、本が出る時に初めて知った)、リアルに感じて共感していた気持ちが、突然置いてきぼりを食らったような寂しさと、何も進んでいない自分へのガッカリ感で、密かに少し冷んやりしてしまったのを覚えている。

しかし、前編である『北欧こじらせ日記』を読んで、寂しさを感じた自分が恥ずかしくなった(^_^;)

これはゆるふわ夢叶うストーリーなんかではなく、ものすごくリアルに暗中模索と試行錯誤を繰り返し、自分の生きる道を自分で探して見つけて決めて進んでいく、行動力と努力の賜物の奮闘記。しかも、心から好きなものがあるからこそ、ワクワクと深い情熱が常に併走していて、とても色濃い本だった。

『北欧こじらせ日記』『北欧こじらせ日記 移住決定編』とも、北欧好きならずとも思わずフィンランドを愛おしく感じてしまうようなフィンランド情報はもちろん満載、かつ、自分の人生やキャリアを見つめ直す時のヒントだったり、夢に向かって頑張ることを持続するためのちょっとした処方箋だったりが散りばめられているところがリアルで心に響く。かといって全く説教くさくはなく、自慢話でもなく、フラットで自立していて「日記」というタイトルが本当にピッタリだなぁと思う。明日、chikaさんの新著『かもめニッキ』が発売されるので、そちらもとても楽しみ(*^^*)

『北欧こじらせ日記』は今秋ドラマ化が決まっているということだが、本ではほっこりイラストが担っている雰囲気も大きいと思うので、これを人が演じたらまた違う感触になりそうだなぁと思う。逆に実写だと北欧の雰囲気はよりリアルに見せられると思うので、ドラマはドラマで結構楽しみだ。

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